やまに

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『ねこちぐら』シリーズを作っている美濃愛たっぷりな大東亜窯業さんに行ってきました

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Nov21

『美濃愛たっぷり!』雇用を創り出し・守り続ける大東亜窯業さん

人気商品『ねこちぐら』シリーズ。
愛らしい表情の猫たちと業界トップクラスの生地の「白さ」が魅力の機能的な美濃焼のうつわです。

今回はこの『ねこちぐら』シリーズを作っている美濃焼愛たっぷりな大東亜窯業株式会社さん(以下、大東亜さん)に見学に行ってきました。

『雇用を創り出し・守り続ける』ことで世のため、人のため、社会のために貢献できることを生業にしている大東亜さん。
そんな大東亜さんの思いや工場内の様子を、現場で活躍している様々な機械たちと共にご紹介いたします。

『まるで自動車工場』大東亜さんにはバラエティー豊かな機械が沢山!

たくさんの美濃焼を生産する大東亜さんには、重工でバラエティー豊かな機械が沢山あります。

器たちがベルトコンベアーで運ばれていく様子はまるで自動車工場のようにハイテク!
広い工場内はほとんどがオートメーション化されていて、ごく少人数で一連の作業ができるようになっていました。

土を混練する機械

こちらは『土練機』といって動力を使い土を混練する機械。
機械の先っぽから円柱状に「にゅー」っと出ているものは粘土の塊!
この塊を原料にして器を成形していきます。

しかしこの塊が結構重い!

台車に乗せるのも一苦労です。
大東亜さんではこの粘土の塊を台車に乗せる作業も機械で行い、労働の負担にならないよう配慮しています。

力の弱い方でも出来る人に優しい機械化】をしているんですね。

器の形をつくっていく機械

こちらは動力成形で一瞬で器の形をつくっていく機械。
動力成形(別名:ローラーマシン成形)は、石膏で出来た型を設置し土を機械に投入してローラーで「ヒュイーン」と自動でかたち作っていく手法です。
一度にたくさんの陶器を成形することができるので、美濃焼ならではの量産型の製造に適しています。

写真の赤丸に写っている削り取った端材は捨ててしまうのではなく再利用に。
この後素焼きにしたガラは土やさんが、本焼成した後に出た廃棄品もリサイクル業者に引き取ってもらっているので、ほぼ全て余すことなく再利用しています。

【企業としてのエコロジー】に積極的に取り組んでいるんですね!

ちなみに、こちらは大東亜窯業の社長:『楓 英司』さん(右側)

今回は社長さん自ら工場内をゆっくり丁寧に案内してくださいました。
楓社長の柔らかな表情からも、大東亜さんが人にも環境にも優しいメーカーがということが伝わって来ます。

日本最大級の素焼き窯

次はとても大きなお部屋に。
こちらは全長:60m〜70m程あり、1日10万個もの器を焼く能力がある素焼き窯です。

さすが美濃焼トップクラスの生産量を誇る大東亜さん、1日10万個って、すごいキャパですね!!
オートメーション化されていて24時間無人で稼働しているそうです。

器の縁の線を引く機械

こちらは器の縁の線を引く機械
このように機械で描くことで、均一で安定した商品ができます。
(赤丸で示した部分で線を引いています)

施釉をする機械

こちらは施釉(せゆう)といって、器に釉薬(上薬)を塗る作業している機械です。
立派なロボットアーム!!
動きが繊細かつダイナミックでいつまでも見ていられる気分でした。

器に自動で絵柄を付ける機械

こちらはパッド印刷といって器に自動で絵柄を付ける機械です。
四角いスポンジ状のパッドを回転している器に「ギュッ」と押し付けることによってスタンプのように器に絵柄を付けていきます。
(ぷるぷるのパッドが羊羹みたいでなんか可愛い)
人の手でやると時間がかかってしまう作業も、本当にあっという間!

繊細な絵付のコーナー

最後に見せていただいたのはこちらの絵付のコーナー。

あれ?
機械がたくさんの大東亜さんにしては珍しく、このコーナーにはスタッフさんがいっぱい!

こちらでは釉薬(上薬)が機械ではきれいに塗れない繊細な器を、何人ものスタッフさんが一つ一つ手作業で絵付していました。

「敢えて手仕事・手作業に付加価値を見出している」と楓社長。

他の会社では機械化が主流で、大東亜さんも製造工程の殆どは機械化が進んでいました。
しかし、技術のある人手・スタッフがいる中で、全て機械任せで人手のかからない工場にしてしまうのは技術が途絶えることに繋がります。

『made in japan(日本製)』だけでなく『手作りであること』にもこだわりたい。

最近は人の手が必要である手作業のラインを敢えて増産したそうです。
窯業の技術を守るためには地元の雇用を守り発展させていくことが大切。
雇用を守り更には雇用を生むことにスコープして【地域の発展】にも貢献するのが大東亜さんの理念なのだそうです。

『環境』『人』『地域』に優しい会社。
…とても素敵ですね。

帰りがけ、新人の男性スタッフをお見かけしました。
新人さんには今実際に全部のラインに入ってもらい、丁寧に一つ一つ教えながら、仕事を覚えてもらっているそう。
「俺の背中を見て学べ」というスタイルもありますが、現在は体制を充実させ学びやすい環境を整えているとのことでした。

大東亜窯業 楓社長(左)とやまにの小木曽(右)

最後は終始にこやかで丁寧に案内してくださった社長さんと記念撮影を「パチリ」☆

おまけ:未来の美濃焼に携われる為の種まき

大東亜さんでは、地域の大学生さんとコラボしてデザインコンペティションを開催しています。
自分が購入したいと思える家庭用の食器デザインを学生さんから集め、美濃焼に少しでも携わり興味を持ってもらう機会を設けているのです。
未来の美濃焼を育む活動の一環として取り組んでいるのだそう。
美濃焼の未来を考えた素敵な企画です。

大東亜窯業さんの工場見学でした

美濃焼メーカーとしては一二を争う規模と高い技術をもつ大東亜窯業さんの工場見学でした!
大量のOEM生産もしっかり対応してもらえる体制を実感しました。
とても勉強になる時間を誠にありがとうございました。

関連:
大東亜窯業株式会社ウェブサイト

大東亜窯業さんのうつわ

人気のねこちぐらシリーズ
ねこ大人気です。

水中たんけんシリーズ
小木曽おすすめ!アヒルかわいい!

URARAKaシリーズ
シンプルな形状が可愛い。


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